必ず知っておくべき兼業と副業の違いと大切なポイント

副業と兼業、皆さんはこの違いが分かるでしょうか。

サラリーマンやOLの方の中には本業以外にも仕事を行うことで収入を増やしたい方も多いかと思います。

そこで考えるのが副業や兼業。しかし具体的な違いやメリットを気付かないでなんとなく副業に流れて行ってしまう方が多いのではないでしょうか。

しかし、違いが明確にあるからこそ言葉に違いが生じるわけで、定義が異なるということはメリットやデメリットも異なってきます。

今回は副業、兼業の違いとそれぞれのメリット、デメリットについて具体的な例を用いて考察していきたいと思います。

今回は普段良く耳にするようになった「副業」と「兼業」についてその違いとどちらを選択すべきかを考えていきたいと思います。

私は本業の他に仕事を考える中で「副業」のみに考えが寄ってしまっていましたが、ふと兼業の可能性について考えるようになりました。

単に兼業といっても、正直なところ副業と違いも良く分からなければメリットやデメリットも分からない。。。

結局同じような意味だし副業をどれかやってみよう

そんな結論に至ってしまう人が多いのではないでしょうか。

しかし良く考えてみると定義が異なり、そこからメリットやデメリットが全く異なることに気付きました。

兼業と副業の大きな違いは簡潔に言うと
本業と比較した際の労働時間の長さ
になります。

本業と同程度の労働力が必要な場合は兼業
しかし、
本業に比べてそこまで労働力を必要としない場合はあくまで本業の補助程度ということで副業
と判断されます。

そしてこの働く時間の長さは、キャリア形成において大きな違いを生む
というところが最大の分かれ目となってきます。

兼業はその労働時間の投資の大きさより、
キャリアの選択肢と可能性を大きく伸ばしうる
ところが最大のメリットでありますが、逆に一つの業種、職種に集中することができないので、
広く浅くしか経験することができない
リスクもはらんでいるのです。

また副業は兼業に比べて投資時間自体が本業に支障を来さない範囲であることから、
キャリアを左右するリスクはない代わりに選択肢と可能性を拡げることができない
ということができます。

新たに仕事を行うということは、収入を増やしたいという明確な目的があってこそかと思います。

しかし、副業と兼業の違い、メリットを理解した上で最適な選択肢を選べないとその収入の増え幅を最大化できない可能性があるのです。

もしかしたら兼業でキャリアの選択肢と可能性を拡げたほうが収入を大幅に伸ばせたかもしれないところを副業で小さく収まってしまったら。。。

逆に副業でコツコツ稼ぎつつ本業の専念したほうが収入を伸ばせたかもしれないところを兼業で広く浅くしてしまったことで収入を伸ばしきれなかったら。。。

そんな可能性を考えるとしっかりとタイミングや状況に応じて兼業か副業か選択をすることが望ましいのです。

副業と兼業の違いを言葉の定義程度でしか理解できておらず深く考えてこなかった方はこれを機に考えてみてはいかがでしょうか。

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一番の違いは「お小遣い稼ぎ」か「キャリア成長のためか」ということ

おさらいすると兼業と副業の違いは

・労働力への投資時間の長さであり
兼業は、
・本業と同程度の労力を要している
副業は、
・本業と比較して同程度未満の労力を要している
というのが大きな違いです。

そしてこの労力の投資時間の違いを目的で違いを表現すると
・兼業:人生という尺の中で考えてのキャリア成長
・副業:本業に加えての収入増加(お小遣い稼ぎ)

という違いに表すことができます。

何故兼業することがキャリアの成長に繋がるのか、副業ではダメなのか?

疑問に思った方もいるかもしれません。

その場合は
兼業=本業を二つやる
こととイメージしていただければ良いと思います。

普段の本業では、会社で役職が決められ、さらには半期や通期ごとに目標を定められると思います。

それは、将来的に自分がどんな姿になっていたいのか、登るべき山を設定しそこに向けて少しでも近づくために設定しますが、目的としては、仕事を通じて世の中にどんな価値貢献をしていきたいと考えているのか、どんな生き方をしていきたいのかを考えることにあります。

特に男性は一生のうちのほとんどを仕事で費やすために、キャリアを考えることは人生を左右する大きな出来事です。

キャリアを築いていく中で、一つの会社に属していればその会社で成長できる範囲内でしかキャリアを描くことができませんが、それが2つあればその分だけ選択肢と可能性を拡げることが可能です。

それゆえ、兼業によって本業を2つこなすことができるとしたらそれは即ちキャリア成長に繋げられる可能性が高くなるということになるのです。

兼業によるキャリア成長の機会とリスク

ここまで聞くと、兼業は自分の将来の可能性を拡げられる素晴らしい選択に聞こえるかもしれませんが、メリットばかりでは当然ありません。

選択肢が増えるということはそれだけ迷いに繋がってしまうからです。

特に昨今では、社会的にゼネラリストよりもスペシャリストが求められている傾向にあるため、そうなってしまうと1つの仕事に集中できる環境がないことで広く浅くしか経験を積むことができなくなってしまいます。

単純に2つ掛け持ちすれば経験値は二分の一になってしまい、中途半端にしか経験を積めないリスクをはらんでいます。

ですので、兼業はキャリア成長を拡げられる可能性が大きい一方で、もともとの業界経験が二分の一になってしまうリスクも大きいことになります。

もちろん、同業界、同職種で兼業すればそのリスクは薄まりますが、それであればそもそも兼業する必要がない(選択肢も可能性も拡がらない)ので、もともとの目的(キャリア成長の機会を拡げる)を考えると本末転倒になってしまうでしょう。

兼業は副業と比較するとハイリスクハイリターンであるために、人生において大きな選択となります。

【メリット】
・2つ目の本業を加えることによる新たな成長の機会
【デメリット】
・もともとの本業にコミットできる時間が二分の一となるため経験が薄まってしまう

それゆえ、以下のような方であれば向いている選択となりますが、それ以外の方は本当に兼業すべきかどうか慎重に見極めた上で行動する必要があるでしょう。

・比較的年齢が若く(20代推奨)年収等の条件よりも活躍できる環境を欲している方
・単一的な価値提供ではなく他の業種や職種を理解した上で新たな価値提供の可能性を模索している方
・挫折経験があり、失敗も成功に至るためのプロセスの1つだと考えている方

副業による収入増加の可能性とリスク

では副業は兼業に比べてどうなのか、その可能性とリスクを考えたいと思います。副業の定義としては、
副業の労力<本業の労力
というわけですから、兼業のように本業に支障を来すほどの労力を掛けるわけではないため、キャリアという軸でリスクを背負うことはありません。

その上で収入をしっかりとやった分だけ増やすことができるのが副業の大きなメリットです。

しかしながら、例えば本業に加えて新たな挑戦を行えばより大きなステージで活躍できる可能性がある方にとっては、副業を選択してしまうことでその可能性を潰してしまうことに繋がってしまうかもしれません。

その場合、将来的にはより多くの収入を得られる可能性も失ってしまうため大きな人生の選択ミスに繋がってしまうことすらあるのです。

纏めると、
【メリット】
・目標額に合わせてやった分だけ収入を増やすことができ、労力もさほど掛からない
【デメリット】
・安易に副業を選択してしまうことで、兼業で将来的に伸ばすことができた可能性を潰してしまう可能性がある

副業に向いている方は以下のような属性の方かと思いますが、それ以外の方は今一度兼業の選択肢も考慮してみると良いでしょう。
・35歳以上のサラリーマンで、既に自らのキャリアで強みを特定している方
・専業主婦の方で、既にキャリアを考慮した働き方はしていない方
・本業が忙しく兼業は現実的に考えられない(そこまでの労力を割けない)が隙間時間で収入を増やしたい方

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兼業と副業の違いを理解して最適なタイミングで使い分けることがポイント

兼業と副業の違いは単純な労力の差ではありますが、これが突き詰めれば人生の大きなターニングポイントになる可能性もあります。

何故ならば、この本質には、
人生において一番重要資源は「時間」である
という概念が紐づいているからです。

皆さんは考えたことはあるでしょうか。

人生は一度しかなく、それを時間に換算するとわずか約3万日程度しかないのです。

そのうち精力的にキャリアを選択できる期間を26歳~35歳ほどと考えると、わずか10年、3,650日しかないことになります。

もしも誤って副業を選択してしまうことで貴重な時間を遣ってしまいこの10年が過ぎ去ってしまったとしたら、兼業で新たな可能性を模索することは限りなくゼロに近くなってしまうでしょう。

このように、兼業と副業の違いは人生においてクリティカルな選択になる可能性がありこれを「時間」という概念で上手く使い分けることが重要です。

例えば、
・26歳~30歳は本業一本化で経験を積む
・31歳~35歳は新たな可能性を考慮し別業界で先進的な企業と兼業
・36歳~可能性を再度吟味し自分の強みを理解した上で業界、職種を一本化
・38歳~経験した他の業界知識、職種で磨いたスキルを活かして本業をやりながら副業

というような棲み分け方です。

若いうちは自分が将来何に向いているのか、強みはなんなのかわかっていないケースも多いため、その場合は兼業で可能性を模索し、その後一本化した後に兼業で培ったスキルや経験をもとにして副業を始める、

という進め方であれば兼業の可能性を潰すことなく副業にも上手く繋げることができます。

ですが、これもあくまで一例。

リスクをはらんでいることは間違いない事実ですので、しっかりと自分が置かれている状況とその時に最適な選択を心掛けて臨むようにしましょう。