サラリーマンが副業で農業を始める際のポイントとプロセス

サラリーマンで副業を考えている方の中には農業で副業をしていこうと考えている方も多いです。
サラリーマンが副業を考えるにあたっての条件として、「自分でもできること」「土日などの休みを使ってできること」などが挙げられますが、その1つとして農業が含まれてくることにあります。
中には老後を見据えて、サラリーマン退職後に農業で自給自足を夢見て始める方も多いようです。
しかし農業といえども副業をしていくためには商品とするわけですので、品質も問われますし、また販売経路もしっかり確保しなければお金にすることなどできません。
そこで今回は、サラリーマンが農業で副業していくために、どのように売れる商品を作っていけば良いのか、どのように販売していけば良いのか、考察していきたいと思います。

まず、農業で副業をしていくには当然ながら売る品物がないとダメですので、育て、作ることから着手することになります。
その上で考えなければならないことは、「何を作れば売れるのか」ということです。
当然ながら、野菜等の作物にも需要の変化があります。
ある時は大根が高かったり、ある時はキャベツが高かったりと、時期に市場の変化によって値段は大きく左右しますし、また種類によっても変わってきます。
例えば、スイカの例を考えてみます。
スイカというと丸々と大きい個体をイメージする人が大半かと思いますが、今にわかに人気を博しているのは小さくて手頃な価格で購入することができるスイカです。
消費者の行動を考えてみると、スイカは大きいと持ち運ぶのが大変な上で量も多いので食べきれないこともしばしばあります。
そこで今夜食べきれるサイズで且つ持ち運びやすくかさばることのない小ぶりなスイカが人気を博しているのです。
このように、市場の変化を考えると、時期や種類の掛け合わせて売れる商品が大きく異なるために、まずはこの市場ニーズを把握することが大事なのです。
そして作るだけでは当然意味がありません。
それを多くの人に見てもらい、販売する手段を確保することが必要不可欠となります。
今はインターネットの発展に伴って、ネット上で売買できるプラットフォームサービスが多くあります。
例えば有名なサービスをあげると「メルカリ」はその1つと言えるでしょう。
自分で作った野菜を値付けして、そしてそれをメルカリ等のサービス上で販売することで、初心者でも比較的簡単にお金を得ることができます。

このように、正しいステップや考え方、方法をとっていけば誰でもサラリーマンの傍ら農業で副業を行っていくことができるでしょう。
しかし、このどれかがかけてしまうと、商売として成立しづらくなってくることも考えられます。
副業で野菜を売るということは商売を始めることと同義です。
当然ながら消費者のニーズを捉えて且つ効果的に販売していかなければ成立しません。
大事なのは、商売を行うために行うべきとを着実に進めていくことにありますので、まずはこのプロセスをしっかりと認識して始めるようにしましょう。

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どんな作物が「売れるのか」どんな作物「作るべきか」を把握する

サラリーマンで休日に農業を始めて副業をしたい方にまず意識していただきたいのは以下の2点です。

・市場のニーズは何か(売れる商品は何か)
・作るべき商品は何か

これは農業に関わらず、一般的に商売を行う上で原理原則となる考え方となります。
何も考え無しに始めても結局売れずに自分で消費するか腐らせて終わることになってしまいますので、まずはここから初めてみましょう。

市場のニーズには二種類あります。

・その時々で需要に対して供給が足りていない商品
・新たな需要に対して盛り上がりを見せている商品

前者は、その時々の生産量がなんらかの外的要因によって不足したことで発生します。
例えば冬に育ちにくい商品であったり、災害で通常の捕れ高を確保できなくなった商品です。
この場合、スーパーや小売店で値段は一気に高騰し、買いたくても買えない消費者が市場に溢れることになります。
そのタイミングで作物を育て通常の値段かそれよりも少し高かったとしても間違いなく購入する人はいるでしょう。
そこで、実際にスーパーなどに赴いて今は何の作物が高騰しているのかを把握し、時期と作物の需要の関係性を理解することが良いでしょう。
後者の需要に対しては、新しく市場で盛り上がりを見せ始めている商品を把握すること、になります。
例えば、今の時代東京では共働き夫婦が非常に増えてきました。
そこで盛り上がりを見せているのが「健康」に対するニーズです。
忙しくてスポーツや健康に気を遣った料理などしたくてもできない人が多く、それを補うことができる商品ニーズが高まっています。
そのようなニーズに対して対応し始めたのが無農薬野菜などの健康に良い野菜です。
「質の高さ」を価値として新たな市場ニーズに対応することで商売を始めている人が増えているのです。
このように、数年前にはできていなかった市場に参入し、その市場ニーズを捉えた作物を作って売ることで収入を得ていくやり方もあるのです。

このように、農業においても市場ニーズは確実に存在します。
このニーズを如何に捉えるかで副業における収入額が決まってくるといっても過言ではありませんので、副業を始める前にしっかりと自分なりの答えを見つけておきましょう。

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市場ニーズに対して育成サイクルの早い作物を効率的に作っていく

市場ニーズを把握した後は実際に作っていくことになりますが、その際にも意識しておくことがあります。
それは、「育成サイクル」と「育成場所」です。
ニーズがあるからといって、育てて販売できるまでに1年も掛かってしまってはその間にニーズはなくなってしまう可能性があります。
そこで、作物の中でも比較的育つのが早く、種をまいてから収穫、販売までのサイクルが早いことが望ましいでしょう。
ニーズを捉えた後は、それに合致する作物を並べ、各作物で収穫までに期間を書き出してみます。
その中で一番回転の速い作物を第一候補として育て始めることが最善となります。

また、回転サイクルを把握したら、育成できる場所も考えます。
例えば第一候補に挙げた作物は回転サイクルが早くとも育成場所が限定されていたり、育成に手間がかかるために難易度が高い場合は候補から外さざるを得なくなります。
サラリーマンというステータス上、活動できるのは土日や祝日であることを踏まえると遠出はできません。
自宅から通える範囲で行うことは必須条件となるために、回転サイクルに加えて育成場所を掛け合わせて考えることで最終的な候補を絞り込みことが必要となります。

以上の絞り込みによって、作物の育成第一候補が定まれば後は実際に行動を起こすのみとなります。
具体的に育成できる場所を定め、そして必要な材料を揃えることで事前準備は完了です。

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場所は「レンタル菜園」販売は「Webサービス」を活用する

実際に作物を育て、そして販売していくために、一番効率の良い手段は人の土地を借りることでしょう。
特に都会に住んでいる人は周りに作物を育てるスペースなどない人がほとんどかと思います。
しかし、都内から通える範囲には自然が拡がり作物を育てることがスペースは十分にありますし、また人手不足のために農地を貸しに出す方も大勢います。
実際に土地を買える人であれば購入も考えられますが、農地を耕す労力やノウハウがないとそれだけでかなりの時間を要しますし現実的とは言えないでしょう。
費用もノウハウも全て抑えることができるレンタル農地にて、普段から農業を営んでいる方と親しくすることで作物育成の足掛かりを作ることが現実的な方法です。
探し方は「農園ナビ」等のインターネットサービスで検索をして探す方法もありますが、Facebook等のSNSで実際にサラリーマンをしながら農業を行っている人に直接メッセージを送って教えを請うやり方もあります。
その場合は当然タダとはいきませんが、初期投資として考えてコンタクトをとることで実現に向けて大きく近づくことができるでしょう。

無事に作物の育成環境が整った後は収穫と販売になりますが、販売はWebサービスの活用が手っ取り早いでしょう。
もちろん、農協に行って出品することも考えられますが、その場合は規格が厳しいためにワケあり商品として扱われることも多い上に、実績がないと取り扱ってくれないケースがほとんどです。
ですので、ワケありでも構わない、一般消費者に手頃な価格で提供することができるWebサービスを活用することがおすすめです。
サービスはメルカリ等のフリマアプリを活用することもできますし、ポケットマルシェ等の家庭菜園を行っている人向けのサービス活用も考えられます。
ここで注意点として覚えておく必要があるのは、「加工品」は衛生面をしっかりと担保することが求められるため、保健所の販売許可が必要となります。
取れた野菜を何も加工せずにそのまま販売する場合には対象とならないため、販売を行う際にはこの点は注意する必要があります。

以上が、サラリーマンが副業で農業をするために考えるべきこと、利用する方法や辿るプロセスとなります。
しっかりと確実にこなしていけば現実的に農業の副業で稼ぐことは不可能ではありませんので、取り組みを始める場合には上記のポイントを意識した上で初めてみることをおすすめします。